~日常を離れてつくったものたち~ 創作文・写真・絵
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「夫婦」
「自分で方向を見つけていかないんなら
人間なんて生きてく意味ないんだよ。」
ー末期ガンで不安定になり、わがままを言い出した夫に妻が言った言葉
すると夫は、
「南無阿弥陀仏」と小さな声で何度も何度も唱えだした。
そうして落ち着いていった。
不安定でイライラが止まらなくなってしまったこの人を、
看護婦達は全員で受けとめることにした。
行きたいと思う処へ、できるだけ一緒に行き、
気が済むまで共に時間を過ごした。
いつのまにか、
この人から不安定なイライラは消えていた。
1998.4
「自分で方向を見つけていかないんなら
人間なんて生きてく意味ないんだよ。」
ー末期ガンで不安定になり、わがままを言い出した夫に妻が言った言葉
すると夫は、
「南無阿弥陀仏」と小さな声で何度も何度も唱えだした。
そうして落ち着いていった。
不安定でイライラが止まらなくなってしまったこの人を、
看護婦達は全員で受けとめることにした。
行きたいと思う処へ、できるだけ一緒に行き、
気が済むまで共に時間を過ごした。
いつのまにか、
この人から不安定なイライラは消えていた。
1998.4
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「部屋にて」
毛布・羽毛布団、
その上に厚手の重い布団。
枕は首と後頭部に当てる。
厚手の布団は必ずベッドの端からズリ落ちる。
毛布はいつの間にか身体半分に寄っている。
足を動かすと羽毛布団はキャシャキャシャ音をたてる。
その中に潜り込むと、真っ暗。
横向きになって背中と膝を折りたたむ。
目をつむる。
毛布がすべてを包み込んだ?
その暖かさに眠気がしんしんと覆う。
毛布、布団ひっくるめて抱え込む。
腰おしり腿膝すね、それに足首、重力に頼り落ちるところまで沈み安定する。
身体感覚が消える。
「♪ア・アーアア!ア・アーアア〜!」
三日連続ごきげんで同じ歌をうたう小学生の声。
圧倒的な迫力で他人の喧嘩の仲裁に入る丸ボーズ頭の小四の男の子。その場で双方を納得させてしまう。
「こんにちは〜」
毎日笑顔で向かいの家を訪ねてくるヘルパー。
決して目を合わせない隣人に「こんにちは」と言う。彼女は、たった今あなたに気付きましたとばかりに挨拶を返す。娘たちとは早朝からデカい声で話す。
キキー、バタン、がばっ、がさごそがさごそ…ピンポオオ〜ン、
「こんにちはー!!いつもスミマセン!お世話になっていますー!!」。これは我が家に来るCoopの配達の男性。
2005年仕事始めの日。
毛布・羽毛布団、
その上に厚手の重い布団。
枕は首と後頭部に当てる。
厚手の布団は必ずベッドの端からズリ落ちる。
毛布はいつの間にか身体半分に寄っている。
足を動かすと羽毛布団はキャシャキャシャ音をたてる。
その中に潜り込むと、真っ暗。
横向きになって背中と膝を折りたたむ。
目をつむる。
毛布がすべてを包み込んだ?
その暖かさに眠気がしんしんと覆う。
毛布、布団ひっくるめて抱え込む。
腰おしり腿膝すね、それに足首、重力に頼り落ちるところまで沈み安定する。
身体感覚が消える。
「♪ア・アーアア!ア・アーアア〜!」
三日連続ごきげんで同じ歌をうたう小学生の声。
圧倒的な迫力で他人の喧嘩の仲裁に入る丸ボーズ頭の小四の男の子。その場で双方を納得させてしまう。
「こんにちは〜」
毎日笑顔で向かいの家を訪ねてくるヘルパー。
決して目を合わせない隣人に「こんにちは」と言う。彼女は、たった今あなたに気付きましたとばかりに挨拶を返す。娘たちとは早朝からデカい声で話す。
キキー、バタン、がばっ、がさごそがさごそ…ピンポオオ〜ン、
「こんにちはー!!いつもスミマセン!お世話になっていますー!!」。これは我が家に来るCoopの配達の男性。
2005年仕事始めの日。
「荻窪駅周辺」
24時に出勤しても街はにぎやか。
品出しする綺麗な大学生の女の子。
路駐してサンドイッチを届ける人。
新しい雑誌を勢いよく台車で運ぶ人。
大声で「See you!!」と叫び合う2人の外国人。
腰がものすごく高いフィリピン女性。
「おつかれさま」と言ってくれる人が多いことに驚く。
休憩に入る警備員。
三つ子みたいに紺のスーツに身をつつむ3人の男性。
通れない階段を、フェンスをよけて通ろうとする人。
3、4度行き来を繰り返す若者。
チラシをねじ込む ゴワゴワ頭の人。
怒鳴り疲れ果てて寝てしまう所長。
駅長は4時にシャッターを開ける。
そして、夜明けは意外と早く来る。
始発に乗る会社員は実はけっこういる。
2004.10.
24時に出勤しても街はにぎやか。
品出しする綺麗な大学生の女の子。
路駐してサンドイッチを届ける人。
新しい雑誌を勢いよく台車で運ぶ人。
大声で「See you!!」と叫び合う2人の外国人。
腰がものすごく高いフィリピン女性。
「おつかれさま」と言ってくれる人が多いことに驚く。
休憩に入る警備員。
三つ子みたいに紺のスーツに身をつつむ3人の男性。
通れない階段を、フェンスをよけて通ろうとする人。
3、4度行き来を繰り返す若者。
チラシをねじ込む ゴワゴワ頭の人。
怒鳴り疲れ果てて寝てしまう所長。
駅長は4時にシャッターを開ける。
そして、夜明けは意外と早く来る。
始発に乗る会社員は実はけっこういる。
2004.10.
「もーちゃん」
うすい髪 ぴゅっとした前髪、やわらかい髪。
濃いまゆげの下に、
強い瞳。 おじいちゃんのように老成した瞳。
グラインダーで欠けた歯。 殴られた傷の遺る口の中。
バランスが悪かった柔らかい肩は 今はすっかりかっこ良い。
短い爪
キャンバス地のバッグには一式何でも入ってる。
困ると黄緑色のタオルをくれる。
白いシャツ
がんばりやの背中
ピカピカの白い愛車
ツナ缶
ももの缶詰
アヲハタのコーン
必ず残しておいてくれる
「おー」と言う。
「エーン」って言う。
「こうすることしかできない」って言ってた。
絵を描くために生まれてきた人。
それしかできない尊い人。
2004.
うすい髪 ぴゅっとした前髪、やわらかい髪。
濃いまゆげの下に、
強い瞳。 おじいちゃんのように老成した瞳。
グラインダーで欠けた歯。 殴られた傷の遺る口の中。
バランスが悪かった柔らかい肩は 今はすっかりかっこ良い。
短い爪
キャンバス地のバッグには一式何でも入ってる。
困ると黄緑色のタオルをくれる。
白いシャツ
がんばりやの背中
ピカピカの白い愛車
ツナ缶
ももの缶詰
アヲハタのコーン
必ず残しておいてくれる
「おー」と言う。
「エーン」って言う。
「こうすることしかできない」って言ってた。
絵を描くために生まれてきた人。
それしかできない尊い人。
2004.
「南熱海の温泉」
温質は主に塩化ナトリウム。
乾燥して掻きむしった脚がぴりぴり。
ふやけた皮膚が端から溶かされてゆくよう。
檜の匂い。
客ひとり。
炭石鹸は残り数ミリ。
サウナはまるでトイレのように密室。
現われた仲間は、バリバリの関西弁で、お気に入りのネックレスを忘れて、「じゃあよい旅を」と挨拶して出ていった。
そしてすぐに走って戻ってきた。
湯の気持ち良さに、浸かり過ぎのぼせてしまった私は、全てをうなだれながら観察。
2005年正月。
温質は主に塩化ナトリウム。
乾燥して掻きむしった脚がぴりぴり。
ふやけた皮膚が端から溶かされてゆくよう。
檜の匂い。
客ひとり。
炭石鹸は残り数ミリ。
サウナはまるでトイレのように密室。
現われた仲間は、バリバリの関西弁で、お気に入りのネックレスを忘れて、「じゃあよい旅を」と挨拶して出ていった。
そしてすぐに走って戻ってきた。
湯の気持ち良さに、浸かり過ぎのぼせてしまった私は、全てをうなだれながら観察。
2005年正月。
「友、引っ越す 第一心模様」
耳に膜が張ったよう。
「長崎」ってどこだっけ。
iモードで検索
(日本地図なんて出てこない)
耳、未だ膜張ったよう。
”異動辞令って残酷。”
”転勤職だもの、仕方ない。”
九州弁を話す友を想像。
”あの真面目で賢い夫婦は私より大人だけど、
うまく溶け込めるだろうか。”
”沖縄行く時はかならず寄ろう。”
あとは
準備に奔走する彼女と、
母親の心を考えるばかり。
2005.7.8
耳に膜が張ったよう。
「長崎」ってどこだっけ。
iモードで検索
(日本地図なんて出てこない)
耳、未だ膜張ったよう。
”異動辞令って残酷。”
”転勤職だもの、仕方ない。”
九州弁を話す友を想像。
”あの真面目で賢い夫婦は私より大人だけど、
うまく溶け込めるだろうか。”
”沖縄行く時はかならず寄ろう。”
あとは
準備に奔走する彼女と、
母親の心を考えるばかり。
2005.7.8
「冒険者たち
Simamoto Syozo 」
ある人は親子で。
ある人は、髪を少しだけ緑色に染め(見た目は黒)、スカートをはく。
それが大挑戦。
ある人は蛍光紙コップをまとめて頭にスッポリ被る。走る。手を振る。
ある者は、美大そっちのけで、道が拓けてスキップした。
ある者は、娘を抱き裸で女拓をとる。
ハダカで塗られる漆黒の墨。
(胴体にしっかりとからみつく娘の脚。)
ある女性は、女拓にまるで男性器のようなものが残る。
77歳の師匠。
自分は歯ブラシの先端、直径0.2mm1本1本に顔を描く。
ハゲあたまにそれらの映像を映す。
瞳は余裕があり、鋭く輝く。
冒頭文2番目の人は最後ボーズになる。(40代の女性)
2005.7.8.
Simamoto Syozo 」
ある人は親子で。
ある人は、髪を少しだけ緑色に染め(見た目は黒)、スカートをはく。
それが大挑戦。
ある人は蛍光紙コップをまとめて頭にスッポリ被る。走る。手を振る。
ある者は、美大そっちのけで、道が拓けてスキップした。
ある者は、娘を抱き裸で女拓をとる。
ハダカで塗られる漆黒の墨。
(胴体にしっかりとからみつく娘の脚。)
ある女性は、女拓にまるで男性器のようなものが残る。
77歳の師匠。
自分は歯ブラシの先端、直径0.2mm1本1本に顔を描く。
ハゲあたまにそれらの映像を映す。
瞳は余裕があり、鋭く輝く。
冒頭文2番目の人は最後ボーズになる。(40代の女性)
2005.7.8.
「鯉 カメ 鯉 カメ」
沼池から、ピンク色の蓮の華とまっすぐ伸びた茎と葉。
目線ずらして水面。
覗くと、どこからともなく集まる鯉・カメ。
鯉は筒状の口内を見せながら。
カメは潜望鏡のように頭突き出しゾンビのよう。
隣りの子、彼等目がけてエサ投げる。
コイの上にコイ。すきまにカメ。押しのけてカメ。
しつこくコイ。
いつの間にか手すりにハト集合。
すごい勢いで「エサくれ」の眼をする。
子ども、逃げる。
一本指をカメに向けると、近付いてきてじっと見る。
触ろうと指を伸ばすと、口の中から恐ろしい触覚が!!
とゆうのは嘘で、撫でられる。
その大きさは通常のミドリガメを超え、もはや海亀。
別の子どもは、同じ場所でザリガニを素手で捕まえ、
もうひとりは、しおれた蓮の茎にイカをぶら下げ挑戦してる。
2005.7.7
沼池から、ピンク色の蓮の華とまっすぐ伸びた茎と葉。
目線ずらして水面。
覗くと、どこからともなく集まる鯉・カメ。
鯉は筒状の口内を見せながら。
カメは潜望鏡のように頭突き出しゾンビのよう。
隣りの子、彼等目がけてエサ投げる。
コイの上にコイ。すきまにカメ。押しのけてカメ。
しつこくコイ。
いつの間にか手すりにハト集合。
すごい勢いで「エサくれ」の眼をする。
子ども、逃げる。
一本指をカメに向けると、近付いてきてじっと見る。
触ろうと指を伸ばすと、口の中から恐ろしい触覚が!!
とゆうのは嘘で、撫でられる。
その大きさは通常のミドリガメを超え、もはや海亀。
別の子どもは、同じ場所でザリガニを素手で捕まえ、
もうひとりは、しおれた蓮の茎にイカをぶら下げ挑戦してる。
2005.7.7
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