~日常を離れてつくったものたち~ 創作文・写真・絵
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「あふれた愛」
その人は明らかに軽くなっていた。表情が。身体が。
年を経て、瑞々しい若さをもっているわけでもなく、
よくよく見れば消えないしわがうっすらと浮かんできているのに、
明るくなっていた。 膜がはがれたように。 カーテンが開いたように。
霧が晴れたときのように。
腕が、肩が、脚が、細くなっていた。
プールで泳いでカサカサのはずなのに、
肌は清らかな光を放っていた。
その白い足の甲は人のものではないようだった。
そして、笑っていた。
悲しみ、とひと言では表現できないような、
何か大きな哀しみを包み込んだ柔らかい顔で。
一瞬、ほんの一瞬見とれてしまうほど。
人は変わる。
その両足で立つと決めた時から。 人をも守れるようになる。
彼女は決心したのだな、と思った。
大切な人を、大切な人として心にとどめておくことにしたのだ。
まるで泳いでいるかのように、前へ前へ伸びてゆこうとしていた。
だからふと見ると、まるでフルーツのようにキラキラと顔から何かが発散されていた。
わたしは敏感だったからそれに気づいた。
2001.10
その人は明らかに軽くなっていた。表情が。身体が。
年を経て、瑞々しい若さをもっているわけでもなく、
よくよく見れば消えないしわがうっすらと浮かんできているのに、
明るくなっていた。 膜がはがれたように。 カーテンが開いたように。
霧が晴れたときのように。
腕が、肩が、脚が、細くなっていた。
プールで泳いでカサカサのはずなのに、
肌は清らかな光を放っていた。
その白い足の甲は人のものではないようだった。
そして、笑っていた。
悲しみ、とひと言では表現できないような、
何か大きな哀しみを包み込んだ柔らかい顔で。
一瞬、ほんの一瞬見とれてしまうほど。
人は変わる。
その両足で立つと決めた時から。 人をも守れるようになる。
彼女は決心したのだな、と思った。
大切な人を、大切な人として心にとどめておくことにしたのだ。
まるで泳いでいるかのように、前へ前へ伸びてゆこうとしていた。
だからふと見ると、まるでフルーツのようにキラキラと顔から何かが発散されていた。
わたしは敏感だったからそれに気づいた。
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画像は携帯電話によるものです。
*このテンプレートはブログ会社の既製品です
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