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~日常を離れてつくったものたち~ 創作文・写真・絵
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「こんな夢をみた」

私の腰には蝶のようなリボンのような痣があった。
まだ誰にも見られたことのない痣。
裸でいてもまるで後ろにリボンの付いたドレスを着ているよう。

雨が降っていた。土の匂いがした。
草木は5月の青臭い匂いをそこらじゅういっぱいに放っていた。

傘には同じリズムで雨音が続き、雨合羽代わりの上着の下は汗をかいていた。

さっきから複式呼吸を繰り返している。自分の身体がゴムになったかのよう。
伸びたり縮んだりする皮。

もうすぐ夕暮れ。

当てもなく山道を散策していた。ほとんど真っ直ぐな道。

ふと、行き詰まってしまった。
両側はなだらかな谷になっていて、しかも木々が生い茂り、回り道が見つからない。
「おかしいな。道をただ伝ってきただけなのに。
 Uターンするのも嫌だな。」

試しに目の前に茂る草を少しかき分けてみた。

そこには朽ち果てつつある小さな仏像が幾段にも並んでいる。
一体一体ばらばらの大きさ、表情、間隔で。

気づくと私はその一体一体と目を合わせ、手を合わせ、挨拶をしていた。

理由はなんにもなかった。

よく見ると、その段々の奥の方に竹垣のようなものが見える。

私は目を凝らす。

すると、人がひとりザザッと動くのが見えた。
トレーナーにジーンズ姿だった気がする。佇まいが静かな人。
その人はしゃがんで身体の横にある桶から柄杓で水をすくい手を濡らしていた。

私はじっと見ていた。

その人が立ち上がろうと何気なく視線をずらした時、私と目が合う。

草影から覗いている私は少し気まずく こんにちは、と言う。

すると、その人小さな声で 「こんにちは」と返す。
男性か女性か分からない。


そこで目が覚めた。


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