「ひらく」

2009.　

「主現る（ぬしあらわる）」 ー文章代わりにー

　2009










すべてが花なのはたまたま。

「どめどめ色」

ヤノマミのあの少女の横顔と私の横顔は．

エスクワイヤ誌にパーティ用の男性もの黒ジャケット
あの人着たら似合うだろ

何度も借りてる『サイバラ茸』

動きに動いたら久しぶりにすっぱい匂い

妹をサポートしながら帰宅する兄ランドセル

シーツも毛布も乾いたのは太陽のお蔭


2009.4

「朝か夜か」

2009.4.　

「（未題）」

契機づけに、
ピアスを3つ買おう

留まり過ぎた


2009.4.

「ヘソ」

屋久島のヘソには縄文杉がありますが、
（もっと古い樹が森何処か深くに隠れているかも知れませんが。）

わたしの部屋のヘソにはテーブルヤシの樹があります。


真ん中に置いた途端に
わさわさとラピュタの樹のように全方向に膨らみ始めました。


2009.3.

「春の宵おどる」

「大駱駝艦は最初、練習音楽に良いのがなくて、
Björkの歌をかけっ放しにしていたそうだ」

「踊りたいんだったら、そりゃ踊ったらええんじゃない？」
とダンスのせんせいに諭される

というゆめをみる

・

天真爛漫に才能を発揮する
若い女性の笑顔を庇護するのがお金持ちの役目、
とおねいの横で伯爵は微笑んでいた。

その台詞を思い出す春の宵のダンス作品。
笑顔と制服とくるくる輪舞。



2009.



＊大駱駝艦：麿赤兒さん主宰する舞踊群団。
＊Björk：アイスランド生まれの歌姫・女優...
＊おねい：安達哲さん作マンガ『バカ姉弟』の姉の名前。

「卒業生答辞」

宇宙のはじまり

受精の瞬間走る電気の波

それは涅槃

ニルヴァーナ

悟り


あなたの、ほっぺにチュがおしえてくれたこと


2009.

「かくれンボ」

2009.　

「三鷹台」

親が「星好き」なら、
幼い娘達は台に乗せてもらいながら天体観測望遠鏡を覗く。
「見えました。」

親が「野鳥好き」なら、
日曜早朝から記録紙片手に姉弟分かれて双眼鏡を覗く。
「今日は○○ばっかしだね。」


散歩犬は絡まり合う。

「この公園が大好きなパパでした」

そうだ、わたしもベンチを贈ろう。
あなたの名前を刻んで。
毎週そこに通って静かに本を読もう。



2009．